村田京子のホームページ – blog

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京大で学会があった夜、友人たちと祇園の日本料理店「山玄茶」で懐石料理を食べに行きました。祇園の狭い路地に入ったお店で一見では入れない感じのところ でした。料理は8品、お吸い物は季節がら、松茸と鱧。お造りで面白かったのは、刺身醤油の他に、マスカルポーネ・チーズをポン酢で和えたもの。これが結構おいしかったです!あと、珍しかったのが、もち米の上に穴子が載ったもので、藁で蒸して いました(写真左)ブリの照り焼き、八寸はゴボウの八幡巻きやタラの白子などで、見た目もきれいでした(写真右)。その他にも三筋肉の天ぷら、そして圧巻 はご飯で、店のご主人の出身地の滋賀のお米だそうで、まず一口目は何もかけない状態で食べ、二口目は鯛のでんぶとしらすをかけて食べ、三口目は 卵の黄身とチーズであえたお米のカルボナーレ。どれも絶品でした!デザートは栗きんとんで、上品な味。皆、満腹で大満足の夜を過ごすことができました。

Written on 11月 5th, 2015

業公開講座の聴講生の方々との恒例の食事会に行ってきました。今回は天王寺の「月日亭」での食事会で、総勢22名で楽しいひと時を過ごすことができました。参加者には既に80歳を越えておられる方もいらっしゃって、「なかもず」駅から大学まで15分~20分の道のりを毎回徒歩で通われ、15回の授業に欠かさず出席されているのにはいつも脱帽しています。皆さん、様々な分野に興味を持っておられ、その豊かな好奇心のおかげで若々しく元気に過ごされているのだと思います。私も少しくたびれてきましたが、聴講生の皆さんの活力を少し頂いて、講座を続けていきたいと思います。写真の皆さんの笑顔が眩しいくらいです。今回の幹事さん(人見さん、梅村さん)、ご苦労様でした。

Written on 9月 5th, 2015

京都市美術館で開催されている「ルーヴル美術館展」と同じく同時開催している「ルネ・マグリット展」を見に行ってきました。ルーヴル美術館展はアカデミー絵画でも下位に位置し、絵の大きさも小さいため、あまり注目されてこなかった「風俗画」(庶民の日常生活を描いたもの)にクローズアップしたものでした。「風俗画」と言えば、17世紀オランダ絵画が一番に思い浮かびますが、この展覧会ではそのルーツとして古代エジプト、ギリシア、ローマの壺がプロローグとして展示され、その後、絵画のジャンルの説明として「歴史画」(神話、聖書を題材にしたもの)があり、「労働と日々」として商人や農民などを描いたものが続きました。その中で興味を引いたのが、マセイスの《両替商とその妻》(写真左)。金貸しは重りと硬貨、宝石、真珠の価値を天秤で量っているところで、解説によると「魂の重さ」を喚起させます。妻は時祷書を広げているものの、視線は夫の手先にあり、お金の方に関心が向いている様子。後景の物はそれぞれ象徴的な意味を持っている(消えた蝋燭、果物は原罪の暗示とか)そうです。写実的な描写の中に象徴性(宗教性)が見出せる絵画で、しかも鏡に映り込んだ光景(窓の外の風景および窓の傍らに立つ人物)が素晴らしい!今回の目玉はフェルメールの《天文学者》(写真右)―《地理学者》と対をなす―でしょうが、これは1996年にデン・ハーグでフェルメール作品21作が一堂に会した時、すでに見たのであまり感動はありませんでした。しかしフェルメールの「青」は吸い込まれるような色で改めて感動しました。17世紀のオランダ風俗画に触発されて描いたのが19世紀の画家ドロリングの《台所の情景》(写真中央)で、この当時、オランダ絵画のリヴァイヴァルがフランスで起こり、文学においてもバルザックの作品をはじめとして「私生活」が脚光を浴びるようになるわけです。「アトリエの芸術家」のコーナーではシャルダンの《猿の画家》(モデルを模写するだけの「猿まねの画家」という意味)が皮肉がきいていて面白かったです。

一方、マグリット展ではさすがシュルレアリスムの画家! タイトルと絵の内容が一致せず、しかし哲学的な思惟が感じられる絵画でした。マグリットの場合、幾つかの気に入りのパターン(「青空に白い雲」「山高帽の男性」「きり絵細工のような人間」)を組み合わせた構図が多かったですが、その中で一番印象に残ったのは《ピレネーの城》(写真右下)で、海の上に浮く大きな岩石の上に石の城が乗っているのがシュールでインパクトがありました。

美術鑑賞の後は、八坂神社の境内にあるフレンチレストラン「ランベリー」でランチをとりました。この店は青山にある店(ミシュラン1つ星)の姉妹店だそうで、昨年4月から老舗料亭「中村楼」の一画に新しくできたレストランだそうです。さすが京都祇園の店だけあって、和の食材を洋にうまく活かし、見た目も味も素晴らしいものでした。特に変わっていたのが前菜としてでた「長野県天竜川の清流で育った鮎」(写真左)で、鮎の臓物を抜いてコニャックで洗い、それを焼いたもので、英語新聞(できればル・モンドかフィガロに包んで欲しかったですが)に包んで登場。そのままたで酢のソースにつけて齧る、というもので鮎の食べ方としてとても新鮮でした!メインは「淡路島産スズキのロティ」に大麦のリゾット、「若鶏の炭火焼きと水ナスのマリネ」(写真右)。特に鶏肉はあっさりした胸肉部分を炭火で焼き、クミンとコリアンダーの入ったソースにつけて食べる、というのが