村田京子のホームページ – 美術展「フランス絵画の精華」

IMG_0001先日、3か月ぶりに大阪まで出かけ、天王寺の大阪市立美術館に美術展を見に行ってきました(ポスター)。これまで巣ごもり生活を続けてきたので、春からいつの間にか初夏に変わっていて、今年は季節感がないまま時が過ぎてしまったという印象です。美術館内では、まずサーモスタットで体温を測った後、入館。すでに自粛明けだったので、来訪者は混雑するほどではないにしても、762px-WatteauLes_Fetesvenitiennesかなりの数の人が来ていました。この美術展は、17世紀~19世紀フランスの絵画ということで、17世紀は古典主義の二コラ・プッサンやシャルル・ブラン(王立美術アカデミーの創設者)、ロマン主義の先駆けとされるクロード・ロランの風景画が展示され、18世紀はロココ美術を代表するヴァトーやブーシェ、シャルダンの絵が展示されていました。「フェット・ギャラント(雅な宴)」の画家と呼ばれるヴァトーの絵画は、男女の恋の駆け引きを描いた絵《ヴェネチアの宴》(右図)などが数枚きていました。ヴァトーの絵に描かれている女性の服装は「ヴァトー・プリーツ(襞)」(肩から裾にかけての美しい襞)と呼ばれて、18世紀だけではなく19世紀後半にも多くのオートクチュールが真似たスタイルとなっています。あと、「マリー・アントワネットの画家」と呼ばれた18世紀の女性画家ヴィジェ・ルブランの肖像画は、見逃せないでしょう。今回はマリー・アントワネットの肖像画はありませんでしたが、王妃の友人(悪友)のポリニャック公爵夫人の肖像画(ポスターの絵)が来ていました。ポリニャック夫人は、豪奢な生活に飽きて、トリアノンで羊飼いの女性の姿で遊んだマリー・アントワネットと同様に、シュミーズドレスに麦わら帽子という素朴な出で立ちで描かれています。最後に19世紀の絵画としては、新古典主義のジロデやアングル、ロマン主義のジェリコー、19世紀後半のアカデミー派のカバネルやブグローの絵画が展示されていました。コロナ禍のせいで来なかった絵画もあるようで、展示数は少な目でしたが、その分、ゆっくり回ることができました。

IMG_4615昼食はアベノハルカスの「エオ」で、フランス料理を頂きました。IMG_4616新玉ねぎのスープ(左写真:上に焦がし玉ねぎが乗っている)に、牛肉(ランプ肉)を低温調理したもの(右写真)に野菜の付け合わせ(肉は本当に柔らかいものでした!)、デザート(蜂蜜入りアイスクリーIMG_4621ム)。デザートもおいしかったですが、コーヒーと一緒に出た小菓子(写真:ミニマカロン、カヌレ、チョコ)が絶品でした。レストランでの食事も3か月ぶりで、久しぶりにおいしい料理を堪能しました。

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