村田京子のホームページ – blog

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sIMG_2416ジョゼ=リュイ・ディアズ、ブリジット・ディアズご夫妻が京都にいらっしゃったので、sIMG_2414関西のフランス文学研究者(バルザック、サンドの研究者)が京都、烏丸御池にあるイタリアレストラン「オルト」に集まり、お二人と一緒に夕食を共にしました(写真左)。「オルト」はイタリア語で「菜園」というだけに、新鮮な野菜をたっぷり使った本格的なレストラン(一応イタリア料理ですが、フレンチでもあり、和風の食材も使った和の要素もあり、創作料理と言えるでしょう)。夜は一つのコースしかありませんが、どれも見た目も美しく繊細な料理で、ディアズご夫妻も大満足のご様子でした。とりわけ、今が季節の「稚鮎」(写真右)、「菜園」という名のサラダ(50種類以上の野菜が入っているとか:写真左下)、sIMG_2419スズキを細かなお米をつけてフライにしたものsIMG_2420にサフランソースのかかったもの(写真右下)、そしてメインの「仔鳩」のグリル(写真下)は絶品でしたsIMG_2422。それぞれの料理にあったワイン(イタリアのスパークリングワインやフランスのソーミュールワインなど)を一緒に飲み、まさに「バルザック的な」大宴会となりました。

Written on 5月 25th, 2016

sIMG_2408おなじみの和食の店「浪漫」にランチに行きました。5月のテーマは「初鰹」。まず、新玉ねぎを丸ごと紙に包んでsIMG_2410120度の油でじっくり揚げたものに花山椒と木の芽あえ。次がそば生地を棒で伸ばすのではなく、叩いて作ったというそば(コシのある歯ごたえでした)。吸い物は吉野葛を混ぜた卵豆腐で喉越しがとろけるようでした(何と言ってもラオス昆布と鰹節でとった出汁が絶品!)。初鰹(写真左)はたたきではなく、お造りで少し煙であぶった鰹は全く臭みがなく、香ばしくおいしかったです(わさびではなく辛子をつけるのが合っているとsIMG_2411か)。八寸は、ちまき(揚げの入ったご飯)、蕗sIMG_2412の塔味噌をつけた鰊、百合根、こんにゃく、白ズイキの胡麻和え、もずく、そしてタコを柔らかく煮たものなど。素晴らしかったのがエンドウ豆のフライ―付け合わせは「世界一おいしいトマト」(写真右)―豆を茹でてつぶし、それに薄くパン粉をまぶしてフライ―はお店のご主人が何度も失敗を繰り返した後で完成した品とか。桜エビのご飯(写真左下)も桜エビも普通お目にかかれないようなエビでした(つい、お代わりをして後で食べすぎを後悔してしまいました)。デザートはわらびもち(写真右下)。普通売っている「わらび餅」はタピオカの粉で作るので別物とか。。。さもありあん、というおいしさでした。お酒は冷酒で、初夏限定の新潟の「〆張鶴生造酒」。きりりとした辛口のお酒でした。

Written on 5月 15th, 2016

sIMG_2395奈良県で唯一、ミシュランの三つ星がつsIMG_2396いた「和やまむら」(新大宮駅の近く)にお昼を食べに行ってきました。さすが人気店、なかなか予約が取れず、一か月以上前に予約してやっと取れました。カウンター8席、テーブル(4人用)4つあるのみの小じんまりした店。まず、先付けはきれいな花の容器に入った、柔らかく細いインゲンの上にウニが乗っているもの(写真左)と梅酒。ウニは全く癖がなくすっとした口当たり。次にあいなめと卵豆腐のお吸い物(写真右)。これもあいなめが全く脂っこくなく、出汁も薄味でつい、最後まで飲みきってしまいました。お造りは中トロsIMG_2400の鮪と平目、イカと甘エビ。鮪はとろけるようでした。八寸は手作りの胡麻豆腐、カンピョウ、白ずいきの和えたものがそれぞれ小さなガラス容器に入ってでてきました。さらに、ちまきの中は穴子寿司、と見た目も美しいものでした。焼き物は子鮎で、小さな火鉢で焼いたものが直接でてきて、小皿に取り分け(写真左下)、頭からそのsIMG_2402まま齧りついて食べました。次にジュレ、酢であえたじゅん菜の上にズッキーニ、マイクロプティトマトが盛ったもの。そして、揚げだし茄子(上に茄子の皮を細かく切って揚げたものが乗っている:写真右下)に海老や芋の天ぷら。おつゆもおいしく、横についたクルマエビを揚げたものはカリカリとした食sIMG_2404感。最後に筍ごはんと赤だし。デザートはフレッシュオレンジジュースと苺のゼリー寄せ(写真下)が見た目も涼しくきれいでした。珍しく、一番最後にコーヒーを出してくれました。全体的にあっさりした味付けで、食材にこだわった上品な料理で、大満足で帰りました。

Written on 5月 7th, 2016

今日は連休最後ということで、あべのハルカスに行ってきました。お昼はハルカス14階のフレンチレストラン「エ・オ<ベルナール・ロワゾー・スィニャチュール>」へ。このお店はパリのレストランで有名なベルナール・ロワゾー(昔、パリのお店に行ったことがあります!)に師事した山口浩シェフ(神戸北野ホテル総料理長)のお店、ということで本格的なフレンチでした。お店の名前「エ・オ」はÉloge de l’Ombreの頭文字で、谷崎潤一郎が大好きなロワゾー氏が谷崎の「陰翳礼讃」にちなんでつけたフランス語名とか。確かに店内の照明はsIMG_2386すこし暗く、食卓に光があたるように工夫され、陰影をつけていました。アミューズ・グール(鱈の身をすりつぶしたもの、フランに鰻の小片が載ったもの、ケーク・サレ)、前菜(初ガツオにパプリカのソース、じゃがいもを薄くパリパリに焼いたものをイカスミで黒くしたもの:写真左)、人参のブリュレ(スープ:写真右)と、どれも手が込んでいて美sIMG_2387味でした!カツオのたたきを洋風にアレンジしたのは素晴らしく、人参のスープもコンソメがすごくよくとれていてのど越しも滑らかでした。メインはヘダイのポワレにアスパラガスなどの付け合わせで、あっさりとしたもの。デザートが面白く、苺とレモンのスプマンテが入ったsIMG_2389ガラス容器の周りに綿菓子(フランス語ではパパの髯 barbe papaと言うそうです:写真左下)が取り囲み、チョコのテントウムシもついていたり、と「子どもの日」らしい遊び心一杯のデザートでした。

満腹になった後、下の近鉄デパートで開催されている「古野幸治 作陶展」へ。夫が陶芸教室で学んでいる先陶器展生の作品を見に行きました(写真右)。今回は青がテーマのようで、ものすごくきれいな青や群青色の釉薬を使った壺やお皿で、粘土と磁器と両方使い、釉薬を塗る厚さによってきれいな色が出るかどうかが決まるそうです。しかも、釉薬を塗って焼き、また釉薬を塗り焼くという作業を何回も続けるそうで、思っていた色がうまく出るかどうかは焼けてみないとわからないとか。でも本当に美しい青でした!

ついでにハルカス美術館にも寄り、ピカソ展(ポスター)を見てきましposterた。ピカソの少年時代(10代で描いた絵は、天才少年としか言いようのない、正確なデッサンに驚きました)、「青の時代」(友人の自殺後、メランコリックな青い色調の絵を次々と描いた時代)、「バラ色の時代」(パリの「洗濯船」での芸術仲間との共同生活の時代で、恋人もできて心の安定を取り戻し、ピンクを主調とした絵を描き出した)、「キュビスムの時代」と、クロノロジックな構成の展覧会でした。特に印象に残ったのは、「青の時代」の少し前の《宿屋の前のスペインの男女》picasso(写真右)で、女性のスカートの群青色、空の水色など、美しい青が目に飛び込んで来ました(同じように青が美しい絵としてはもう一つ、《闘牛場の入口》という作品もありました)。また、キュビスムの後に新古典主義に回帰していることも興味深かったです。今日は本当に快晴で、ハルカスの展望台から大阪の景色を十分楽しむことができました。

Written on 5月 5th, 2016

sIMG_2377今年も4月初めに御嶽山にお花見に行ってきましsIMG_2373た。曇り空でしたが桜は満開で、人もそれほど多くなくてゆっくり花を眺めることができました(写真左は太鼓橋から見た光景、右はお社)。花を愛でた後はおいしい食事、ということで、いつもの浪漫でランチ。4月は山菜特集ということで、先付けから緑が映える「よもぎ豆腐」、次が高野豆腐のフキあんかけ(写真中央)。高sIMG_2379野豆腐がもちもちの食感で、家で食べる高野とは全くの別物。お吸い物は卵ソーメン。山菜の取り合わせsIMG_2382(竹の子、蕨、蕗の塔、ウルイ、白アスパラガスなど)を木の芽と蕗の二種類の味噌につけて食べるのも新鮮でした。筍は一斗缶で沸騰させずに煮るそうで、その照り焼きが香ばしくて絶品!山菜の天ぷら(こごみ、かぼちゃ、ウド、新ごぼう)もさくさくとしておいしかったsIMG_2383です(写真右下)。ご飯はとこぶしに、ウニ、帆立、板わかめで、客が席についてから銅鍋で炊き始める、という凝りよう(写真左下)。デザートは上品なプリンで締めくくりで、贅沢なひと時を過ごすことができました。

Written on 4月 10th, 2016

sIMG_2354桜が満開になるのもあと少し、という3月末にsIMG_2342京都の出町柳にある日本料理店「弧玖」にお昼を食べに行ってきました。店主は老舗割烹「桜田」で修業された前田翔さんという方(写真左)で、若いのに腕前は確かでした。先付け(写真右)は帆立にイイダコ、湯葉に長芋のジュレがかかっていて、繊細で複雑な味付けでした(お皿も凝っていました)。お造りは長崎産の本まぐろに平目、吸いsIMG_2346物はあっさりした味のあぶらめに卵豆腐、sIMG_2347そして3月ということで可愛い器に入ったちらし寿司(写真左下)。茗荷や蕗など具がたっぷり入った寿司で、見た目も美しいものでした。八寸(写真右下)も竹を割ったような長い器に色どりよく盛られていました(特に水菜とほうれん草の胡麻和え、まながつおが絶品の味!)。最後のご飯は新ワカメsIMG_2351とうるいの炊き込みご飯(おかみさんがお釜ごと見せてくれています!)で、これもおいしかったです。カウンターが10席ほどと個室が一つ、と本当に小さな店ですが、一つ一つの料理が手が込んでいて器も美しく、大満足のひと時でした。

お昼を食べた後は、岡崎の京都市美術館にモネ展を見に行きました。目玉の一つはモネの《日の出、印象》でしたが、これは3月21日までの期間限定だったので見れず残念でした。チュイルリー公園ただ、モネの様々な睡蓮の絵(右図)や珍しい肖像画などが見れました。特に目をひいたのが、《チュイルリー公園》(左図)で、チュイルリー宮殿(後に火事で焼失)が描き込まれていて、19世紀当時の様子を覗き見ることができました。モネは晩年になるにつれて、睡蓮の絵なども輪郭がぼモネ 睡蓮やけ、抽象画に近くなりますが、それは美学的手法の変化だけではなく、晩年は白内障を患っていた、というので健康的な理由(見たままの印象を描くと抽象画に近くなる?)もあったのかもわかりません。。。

Written on 3月 30th, 2016

sルノワール展名古屋で大学時代のクラブの同期会がsドーミエあったので、そのついでにボストン美術館で「ルノワールの時代 近代ヨーロッパの光と影」展を見てきました。ルノワール、ミレー、モネなど印象派の絵画やコロー、ドガ、ゴッホ、ロートレックの絵画や彼らが参照した写真、さらに印象派の影響を受けたアメリカ人画家やキルヒナーなどドイツの画家など、19世紀後半から20世紀初頭のヨーロッパを舞台に、産業革命によって近代化が進んだ都市―ガス灯の輝く華やかな空間―の生活を活写した絵画、さらにそうした都市に息苦しさを感じた人々が向かった田舎でのピクニックや海水浴など、人々の生活を描いたものが展示されていました。目玉はやはり、ルノワールの《ブージヴァルのダンス》(左図ポスター)。パリの郊外、ブージヴァルは都会の人たちが週末に遊びに行く行楽地で、当時流行のファッションを身に付けた女性(シュザンヌ・ヴァランドン)が生き生きと描かれています。また、19世紀後半の第二帝政時代に流行したクリノリン・ドレス(鯨骨や鋼の腰枠クリノリンをつけたドレスで、直径3メートルにも及ぶものがありました)を着た女性を風刺したドーミエのカリカチュア《雪空のクリノリン・スカート》(掃除人が巨大なスカートにたまった雪を払いましょうか、と女性に尋ねている場面:右図)は大変面白かったです。また、sドガ「田舎の競馬」疾走する馬を多く描いたドガの《田舎の競馬場》(左下図)も、当時の人々の娯楽が垣間見えます。ルノワールの《ガンジー島の海辺の子どもたち》(右下図)では、sルノワール「ガンジー島の海辺の子どもたち」高価な流行の身なりをした都会の子どもたちを前景に、後景には地元の子どもたちが裸で泳いでいる様子が対照的に描かれています。大作の数は少なかったですが、19世紀後半の近代ヨーロッパの人々のありのままの姿を見ることができました。

大学のクラブ(バドミントン部)の同期会では、卒業以来初めて再会する同級生もいて、それぞれ市長になっていたり、日本初の航空機MRJの社長さん、とか皆さん社会で大活躍されておりました。仕事の傍ら、バドミントンをずっと続けて現役時代以上に様々な大会で活躍されていたり、またはスキーやゴルフ、テニスを楽しむなど、皆さん趣味にも力を入れておられるようです。写真はMRJのバッジ(日本初の航空機、エsIMG_2340アバスやボーイングを凌ぐよう発展できればいいですね)。

Written on 3月 28th, 2016

sIMG_2330このところ毎月恒例として、近くの和食の店「浪漫」に食事に行っています。月ごとにテーマが代わり、3月は「ちらsIMG_2329し寿司」がテーマです。相変わらず「おばあちゃんの料理」と主張される店の主人は、新鮮な素材と丁寧な調理にこだわりがあるとのこと。蛤の吸い物(写真左)は、大きな蛤を貝殻から取り出し、68度でゆで(沸騰させると身が硬くなるとか)、薄く切った大根と合わせて出汁のみで味付けしたのが出てきましたが、本当にまったりとした味でおいしかったです。烏賊も薄い皮をうまくはぎ、柔らかい歯ごたえで、柿のソースで和えた見た目にもきれいな一品でした(写真右)。他にもゴマ豆腐を揚げたものに蕗味噌がのったものや、色とりどりの八寸など、どれもおいしかったですが、やはり巨大なアワビの貝殻に色鮮やかに盛られたお寿司が圧巻でした(写真左下)。ご飯は私たちが席に座ってから炊いたもので、食べる直前に合わせ酢で和えたとか。デザートは三宝柑のゼリー(写真右下)で、瑞々しい果肉と舌触りの良いゼリー(完全に固まる前に供するのがおいしさの秘訣だそうです)でした。まさに至福の時を過ごすことができました。しかし、何十年たっても完璧な料理に達していないsIMG_2332と、新たな工夫を考えておられるご主人には圧倒されまsIMG_2335す。

Written on 3月 22nd, 2016

いつもの公開講座聴講生の方たちとの懇親会に出席しました。今回は心斎橋の日航ホテル大阪の地下の和食の店「禅園」で、お昼をご一緒しました。この店は(明石の天然)鯛めしで有名(写真左)で、お店の人が土鍋で炊いた鯛を見せて下さった後、お茶碗に盛ってでてきます。今回も総勢20名を越す参加者で、久しぶりに皆さんのお元気そうp000_4な顔が拝見でき、楽しいおしゃべりに時間があっという間に過ぎました(写真右)。食事の後、真宗大谷派の難波別sIMG_2321院(南御堂)まで歩いていき、お彼岸ということもあってお参りしてきました。御堂筋に面した門からひろい空間をまっすぐ進むと本堂で、本堂左側には松尾芭蕉の句碑(芭蕉は南御堂前の花屋仁左衛門宅で51歳の生涯を閉じました)があり、辞世の句「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」がそこに刻まれていました。その横には梵鐘(文禄5年に遡る由緒ある鐘で戦時中も没収されなかったとか)が安置され、皆でぐるっと触らせてもらいました。僧侶の方が昔の御堂筋の歴史などの説明をして下さり、いろいろ勉強になりました(写真下)。南御堂前の芭蕉終焉の地の碑は、道路の中の緑地帯にひっそり立っていて、知らずに通り過ぎてしまうところでした。芭蕉をはじめ、昔の人は50代の若さで亡くなっているのに、後世に残る素晴らしい仕事を成し遂げており、今更ながらその偉業に感銘を受けました。今回の幹事の武市さん、南さん、いろいろな手配をして頂き、ありがとうございました。

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Written on 3月 19th, 2016

いつも熱心に公開講座や講演会に参加して頂く聴講生の一人、峯松さんからお手製のケーキと、いかなごの釘煮が届きました。切ったりんごをバターと砂糖で炒めて型に並べ、その上からsIMG_2316タルト生地を被せて焼き、ひっくり返してリンゴの部分を上にして食べる、というタルトタタンがとてもきれいだったので、写真に撮りました。味も美味! いかなごは昨年も送って頂きましたが、春を告げるものとして、うちでは阪神大震災以来、毎年食べています。峯松さんの他にも、手作りの文旦のマーマレードやゼリーを送って頂いた六車さんなど、聴講生の方々にはいつも感謝しています。若い頃はケーキやクッキーを良く焼いたものの、この頃は市販のものですませていましたが、そのうちまた、手作りのお菓子に挑戦してみたいと思っています。

Written on 3月 14th, 2016

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