村田京子のホームページ – 第1回 「アジア文学における『宿命の女』像」
「文学とジェンダー」シンポジウム(人間社会学部「文学とジェンダー」共同研究プロジェクト主催)
第1回 「アジア文学における『宿命の女』像」
開催日:  2010年11月12日(金)午後1時30分~午後5時
《案内》
2時30分~2時30分
河合眞澄:「近松門左衛門『堀川波鼓』の女性たち―妻敵討をめぐって」
2時40分~3時40分
大平桂一:「中国における宿命の女像概観」
4時~5時:自由討論
《開催報告》共同研究プロジェクト第1回目のミニシンポジウムを、プロジェクトメンバーの河合眞澄教授(日本文学専門)と大平桂一教授(中国文学専門)が、日本と中国における「宿命の女」像を明らかにしました。まず、河合氏が近松門左衛門の『堀川波鼓』を取り上げ、自分の意に反して不義を働いた妻が、封建社会の中でどのように行動したか、また、親族の女性たちはどういう対処をしたかについて検証しました。次に、大平氏が中国の「宿命の女」像を歴史的に辿り、政治的な存在であった古代の宿命の女(傾国の美女)から、唐代((『李娃伝』)の妓楼の妓女、明代の『杜十娘怒沈百宝箱』の女主人公にいたる女性像を見ていきました。その過程で、女性観に大きな変化が起こったことを明らかにされました。さらに明代の「運命の女」潘金蓮や、父母兄弟に忌憚なく意見を述べ、夫に性の話を憚ることなく持ちかけるという特異なキャラクターを持った女性(李翠蓮 宋代)など、様々な女性像にも言及されました。また、流暢な中国語も飛び交い、楽しいシンポジウムとなりました。(参加者35名)。

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