村田京子のホームページ – 合同バルザック研究会
合同バルザック研究会
「水声社版『人間喜劇』全集について」
開催日: 2025年5月31日(土)10時~12時
場所 青山学院大学青山キャンパス 17号館5階
コーディネーター 松村博史 近畿大学教授
《案内》今回の研究会では、このたび水声社より『人間喜劇』全訳の刊行が計画されており、それを周知するためのワークショップを秋季大会(愛知大学、10/25-26)で開催する予定ですので、その予行演習という形で行います。

研究発表

松村 博史(イントロ):「『人間喜劇』全集翻訳と1845年のカタログの位置付け」

柏木 隆雄:「日本におけるバルザック全集と水声社版『人間喜劇』刊行の意義について」

村田 京子:「『人間喜劇』における序文の機能について」

鎌田 隆行:「『人間喜劇』における未完作品について」

《報告》大雨と強風が吹き荒れる寒い一日での研究会でした。まず、松村氏が今回の全集が、バルザック自身の作品カタログに載っている順番通りに作品が並べられていること(未完、および未刊の作品も含む)、バルザック自身の手による序文(他人名義でもバルザックが眼を通した序文も含む)も掲載していることを大きな特徴として挙げた後、柏木氏がこれまでの日本におけるバルザック作品の翻訳、およびバルザック全集について、戦前から現在までを網羅する形で紹介しました。次に村田が、ジェラール・ジュネットの『スイユ』の序文の機能の定義に基づいて、バルザックの序文を様々な形で分析しました。最後に鎌田氏がバルザックのおける未刊作品についての説明の後、『人間喜劇』の未完結性について、「完成のダイナミズムのために未完成」であるという指摘がありました。質疑応答が活発になされましたが、本番でのWSでは、発表の時間をもう少し切り詰めて、会場との意見交換の時間を多くとろうということになりました。どうしても皆、話過ぎるようです...

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