村田京子のホームページ – マティス展

ポスター学会で上京したついでに、上野の東京都美術館に「マティス展」(ポスター)を見てきました。マティスは「純粋な色彩による絵画様式であるフォーヴィスム(野獣派)」を生み出し新印象派た画家として有名ですが、ギュスターヴ・モローに師事し、若い頃はシニャックの影響で新印象派的な点描画(右図)を描いていたのは、知りませんでした。南仏に移ってからはフォーヴィスム的な作品となり、さらにキュービスムにも影響を受けて、「装飾性と平面性を備えた室内画」を手掛けるようになる、とのこと。こうした試みの先に《赤の大きな室内》(ポスターの絵)に至ります。「赤」が金魚鉢マティスの色ですが、「青」もまた印象に残り、その代表作が《金魚鉢のある室内》(左図)でしょう。何年か前(コロナ禍の前)に親しい友人とフランス各地を旅しましたが、この絵が描かれたコリウールを訪れました。コリウールは海岸に面したリゾート地で、マティスがこの角度からこの絵を描いた、という看板(複製画つき)があちこちに立っていて、それを目安に散策したのを覚えています。南仏ヴァンスにはマティスのロザリオ礼拝堂があり、今度是非行ってみたいと思っています。マティス展で意外だったのは、彼が彫刻も手掛けていた、ということ。彫刻は「自分の考えを整理するため」に制作したとのこと。また、切り絵はそのデザイン性の高さに驚きました。

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