村田京子のホームページ – フルート・コンサート

IMG_0001知り合いのフルート奏者 松村容子さんのコンサートに行ってきました(ポスター)。「同期会」ということで、松村さんが同じ大学(大阪教育大学音楽課程フルート専科)の同窓生3人と一緒に開いたフルート四重奏のコンサートで、梅田のドルチェ楽器(金管楽器の専門店)の音楽ホールで行われました。ホールは新しくできたばかりの、100人程度収容のこじんまりしたコンサート会場ですが、音響効果が非常に良く、アットホーム感に満ちていました。演目は、①バッハ「羊は安らかに草を食み“狩りのカンタータ”より」、②マクマイケル「地の塩」、③ジブリメドレー、④鶴薗明人:組曲「あめ」で、②のマクマイケルは、ミシガン出身の女性作曲家で、タイトルは福音書の「地の塩、世の光」からの引用です。オクラホマの歴史的な自然、政治、文化を表現した曲とのこと。第一楽章「静けさ」では、美しい自然、民謡的なワルツが展開され、第二楽章「狂暴性」は、竜巻などの自然の猛威を表し、第三楽章「繁栄」は躍動感のある音楽、第四楽章「不正行為」は、過去に黒人奴隷が東部に強制移動させられた時の過酷な状況が描かれ、第五楽章「大胆不敵」では、流麗な旋律のワルツ、起伏の大きい音楽が流れます。③のジブリメドレーは、「となりのトトロ」「千と千尋の神隠し」「魔女の宅急便」のお馴染みの曲で、トトロの歌は、つい口づさみたくなりました。最後の日本人のフルート奏者、鶴薗さんの「あめ」は日本の四季それぞれの雨を曲にしたもので、6月の「しづくあめ」、8月の「いそぎあめ」(夕立)、11月の「かすみあめ」(少し物悲しい秋の雰囲気)、1月の「かざりあめ」(雪まじりの雨)、3月の「わたりあめ」(春の兆しを感じさせる)に分かれ、ちょうどフルートのピチカートの音が雨音に聞こえて、フルートにぴったりの曲でした。ショパンの「雨だれ」を彷彿とさせますが、フルートの軽い音の方が楽しげに躍動するように聞こえました。同じフルートでも、パイプのようなものをつけたバス・フルート、アルト・フルートもあり、フルートだけで低い音から高い音まで出すことができることは、全く知らず、フルートだけで交響曲のような趣が作れるのに感動しました。約1時間半のコンサートは、あっという間に過ぎ、また次回のコンサートが楽しみです。コロナ禍でコンサートからも久しく遠ざかっていましたが、やはり、生演奏は体全体で受け止める感じでいいな、と改めて実感しました。

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