村田京子のホームページ – 白骨温泉と大牧温泉

先日、2泊3日で松本の白骨温泉と富山の大牧温泉に行ってきました。コロナが少し収束しつつあった12月にツアーを申し込んだのですが、オミクロン株がまた年明け早々に出てきて少し懸念しましたが、思い切って行くことに。大型バスに4人だけの参加者で、ソーシャルディスタンスをしっかり取って、ゆったり座ることができました。あいにく今冬一番の寒波に襲われ、大雪の中(高速道路ではホワイトアウトs-IMG_4938になるなど、運転手さんは大変だったと思います)の旅でしたが、金沢までのIMG_0001サンダーバードも止まることなく動いたので無事に予定地にたどり着くことができました。金沢からバスで4時間くらいかけて白骨温泉へ。上高地に向かう途中の高台のてっぺんにある「白船荘 新宅旅館」に一泊(左写真は、旅館の中から撮った雪と氷柱)。さっそく浴場に向かいましたが、更衣室からドアを開けると白い靄が一面に漂っていて何も見えない状態。ここのお湯は飲むこともできる(胃腸にいいとか)ということで、飲んでみました(翌朝の朝食には、温泉の湯を使ったおかゆがでてきました)。浴場から露天風呂(右写真)に出ることができますが、雪が吹き込んだ凍てつく石段を渡り、雪を踏みしs-IMG_4934s-IMG_4935て入りました。雪の積もった岩に囲まれ、ゆっくりお湯に浸かるのはやはり、気持ちの良いものでした。夕食の中でもお勧めの一品は、牛肉の朴葉味噌焼きで、牛肉の他にズッキーニ、舞茸、トウモロコシも一緒に味噌で焼いて食べましたが、絶品でした!また、異色なのは「林檎味噌グラタン」(写真)で、焼き林檎を器にして、中にしめじやむかご、海老、蟹、貝柱の入ったグラタンが詰まっていました。林檎の甘酸っぱさとあいまって絶妙な味。林檎の器も全て食べてしまいました。さらに、岩魚塩焼き(写真)は丸ごと齧り、「信州名物とうじ蕎麦」では、鴨肉や野菜の一杯入った鍋に蕎麦をしゃぶしゃぶのように入れて食べるというもの。地酒(白船、大雪渓、善哉)もゆっくり味わい、満腹状態。久しぶりの温泉とおいしい料理を満喫しました。

s-IMG_49692日目はまた雪道をバスでひたすら走り、高山へ。高山の古い町並み(左写真)s-IMG_4963を散策しましたが、大雪で観光客もほとんどなく、閑散としていました。「高山陣屋」を見学。屋敷には役人たちの集会所や台所、さらにはお白洲(右写真)もあり、時代劇を思い出しました。昼食は飛騨牛のすき焼き。その後、富山の大牧温泉へ。大牧温泉は江戸時代には庄川の河原の露天風呂だったそうですが、ダムが出来て泉源が水没したため、庄川の上流に建物を建て、1930年に「大牧温泉観光旅館」が誕生しました。旅館は陸路では行けず、船でしか行けないため、「陸の孤島」とも言われています。そのため、サスペンスドラマで舞台(密室状態での殺人事件)として使われることが多く、s-IMG_4980旅館の廊下の壁にはここに泊まった俳優たち(若林豪、船越英一郎、篠田三郎、片岡鶴太郎、平泉成、浅野ゆうこなど)のサイン入り色紙がずらっと並んでいました。雪が降りしきる中、16時発の最終便の船に乗り、両側が雪に覆われ、氷の浮かんだ川を渡ること30分で、旅館に着きました(写真)。雪の旅館は何とも風情があります。ここでもさっそく温泉に向かいましたが、露天風呂は何と、長靴をはいて雪の積もる階段を何段も上り、外で服を脱いで入るというもの(明るいうちに入らないと危ない!)。露天風呂に入った後、下に戻るまでに体が冷えるので、もう一度中の浴場に入り直しました。

3日目は五箇山、菅沼合掌造り集落へ。白川郷の合掌造り(雪が滑り落ちs-IMG_4993やすい勾配の三角形の大屋根を持つ)は有名ですが、五箇山も同じ造りで、昔はあまりに辺鄙な所なので、流人の地であったそうです。ここも雪が積もりすぎて、全体像が見えないほどでしたが、雪かきの大変さが身に染みてわかりました。雪道は歩きにくいと懸念していましたが、パウダースノウで湿気があまりないので、靴(一応、登山靴を履いていきました)は濡れることもありませんでしs-IMG_5020た。昼食は、高岡の寿司店「美喜多(みきだ)」で、富山湾でとれた握り寿司を頂きました(写真)。マグロ、イカ、ブリ、ヒラメ、バイ貝、甘えびなどの他にも富山名物の白エビ、さらにおいしかったのが、アジ! アジは普通、握り寿司には出てきませんが、さすが取れたての新鮮なアジなので全く臭みもなく、皆、舌鼓を打ちました。さらに大将お勧めの昆布締め(富山では何でも昆布締めにするとか)の平目、ゲソ(イカの足)も美味でした。昼食をお腹一杯食べた後、高岡大仏を見に行きました。高岡市はs-IMG_5029鋳物の町で、町の威信をかけて建立したのが大仏で、ビル街の一画にあります(写真)。与謝野晶子が鎌倉の大仏を見て「鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな」と歌ったことが有名ですが、その晶子が高岡大仏を見て「鎌倉大仏よりも美男子」と言ったそうです。確かにいいお顔をしています。

今回の旅は大雪の中の旅でしたが、一面の雪景色にコロナ禍の不満や束縛感から少し解き放たれたような気がいたしました。海外にも気楽に行ける日が来ることを心待ちにしています。

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