先日、京都祇園の花見小路を少し行った南の路地(かなりわかりにくい所)にある、和風料理の店「大渡」に行ってきました。町屋風のお店で靴を脱いで通されたところがカウンターになっている、という小さな店(9席)ですが、料理だけではなく、店の大将が面白いという評判のお店のようです。食事は夜のみで、1コースのみと決まっています。まず出てきたのが、冬至にちなんで「ゆずがお風呂に浮かんでいる」イメージ(写真左)のお皿。ゆずの中身はふぐの白子をこしたものに、ウニ、アワビが入っている、という贅沢な一品。次はわけぎのヌタ合え(写真右)に、あんこうの肝のペースト、アーモンドのスライスがのっています。次がカニの身が上にのった(茶色の部分はかにみそ)蒸し寿司(写真)。見た目もきれいで美味。お椀は白みそ仕立てで、大根とフカヒレが入っていました。次は、何とクリスマスシーズンということで、眼の前で鳩をロースト(大将は八坂神社の鳩も、数が減るな、という冗談を交えながら焼いていました)。和風料理にジビエが出てくるのは珍しい!その鳩肉を薄く切って、おもゆの上に乗せ、クワイのクルトン、鳩のスープ出汁に鰻のたれを混ぜたソースがかかっています。鳩肉は臭みが全くなく、クワイのクルトンは初めて食べましたが、歯ごたえも良く、おいしかったです(鳩の鳴き声の連想でクルトンとか)、おもゆは「思いれたっぷり」という洒落とか。次にかぶらの煮物が出た後、大きなぶりの熟成肉(5日間熟成したものとか)。最近、牛肉でも熟成肉が流行していますが、ぶりも熟成できるようです。刺身にすると油が勝つ形になりますが、熟成するとしっとりとした食感となります。写真はぶりを手にする大将。ぶりを薄く切ったものに、白わさびがのっていました(写真)。最後のメインが生きたせこがに(写真)を眼の前で解体、その足をお湯でさっと通したものがでてきました。その後のカニ雑炊が本当に絶品の味で、隣の男性など4杯もおかわりして食べるほど。デザートはきなこをたっぷりまぶしたわらびもち。すっかり満足して京都を後にしました。