村田京子のホームページ – 奈良「つくも」での食事

sIMG_3637先日、奈良に行ってきました。今年は冷え込みが厳しいsIMG_3639日があったせいか、例年より少し紅葉が早まった気がします(写真は猿沢の池から興福寺の塔sIMG_3640を臨む)。11月に入ってから好天が続き、奈良も観光客で賑わっていました。創作料理で注目を浴びている「つくも」(「白」と書いて百に一つ足りない九十九の意味とか)。JR奈良駅から10分くらいのところにありますが、ひっそりした住宅街の一画にあり、通り過ぎても店だと気づかないsIMG_3642「隠れ家」的な店です。夜は「おまかせ料理」コース、一種類しかありませんが、全部で9品、どれも工夫された凝った料理でした。まず、この時期にある正倉院展にちなんだ「先付け」(写真右上)は、ズワイガニの下に生麩がひいてあり、緑の銀杏が色sIMG_3641取りを添えています(上に載っているのはトンブリ)。次の「お椀」(写真上)は猿沢の池に浮かぶ「おぼろ月」をイメーsIMG_3643ジしたもので、卵豆腐(月)に昆布(ススキ)、その下には蒸し上げたノドグロと松茸が入っています。あっさりした味の上品なお椀でした。次は一見、寿司に見えて、実は鰆のタタキの下のシャリの部分も鰆で、鮪のジュレがかかっているという、凝ったもの(写真右)。赤は庚申大根。白はsIMG_3646辛味大根。野菜は奈良野菜で、マスカルポーネチーズとじゃがいものソース。次の品(写真左上)は米をカネロニで俵のように巻いsIMG_3648たもの(もちもち感がたまりません)。カリフラワーのピューレ、上の白いのは、キヌアとカラスミでプチプチとした食感が楽しい!お皿もそれぞれ凝っていて、これは備前焼。5番目は大台ケ原の紅葉をイメージ(写真左)したもので、味間芋を揚げたもの、大きな椎茸、野菜のゼリー寄せの上に人参などの葉型のチップが載っており、松茸のソースがかかっています。見た目もきれいで食べるのがもったいない感じでした。6番目は信州の新そば(8,5割そば)。7番目はまるしん牛肉のステーキ。ご飯はヤキカマスとレンコンのご飯(写真)に赤だし。デザートは11月にある抹茶の口切りにちなんだ趣向で、薄いクッキー生地の蓋の下につぶあん、焼き菓子、マスカルポーネに松の実、くるみが入っていました(写真右)。従来の懐石料理とは全く違い、洋の要素も入れた献立で初めての体験でした。奈良にも観光客用の食事処だけではない、ゆっくりと食事を楽しむお店が増えてきたのは、喜ばしい限りです。

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