村田京子のホームページ – シャセリオー展

sシャセリオー東京の西洋美術館にシャセリオー展(ポスター)を見に行ってきました。テオドール・シャセリオーは新古典主義の巨匠ドミニク・アングルにわずか11歳で弟子入りを認められ、16歳で画壇にデビューしたフランスの天才的な画家です。彼は神話やsシャセリオー2聖書など、古典的な主題を描きながらも情熱溢れるロマン主義的な絵画を描くようになり、1846年にアルジェリアを旅して以来、オリエントを題材にした絵画も多く描き、オリエンタリスムの画家ともみなされています。さらに、ギュスターヴ・モローやオディロン・ルドン等の象徴主義の画家や、壁画装飾においてはピュヴィス・ド・シャヴァンヌもシャセリオーから影響を受けた画家とされています。シャセリオーは1856年に37歳で急逝、早すぎる死は残念な限りです。ポスターの《カバリュス嬢の肖像画》は、清楚な衣装を身にまとい、楚々としながらも視線をまっすぐ正面(鑑賞者)に向けている女性の姿には意志の強さが見て取れます。また、神話から題材を取った《アポロンとダフネ》(右図)はアポロンの求婚から逃れるために月桂樹に姿を変えるダフネの、もはや感情を持たないような伏sシャセリオー3せた眼差しが印象的です。あと、オリエントの絵画としては、《コンスタンティーヌのユダヤの娘》(右下図)が印象に残りました。エキゾチックな衣装を着たまだ10代と思えるユダヤ女性ですが、幼さを残しながらも非常に魅力的で、媚びることなく正面をまっすぐ見定める黒い眼に太い黒い眉が印象的です。少し、バルザックの小説にでてくるユダヤの美女エステルを思い出しました。壁画としてはエジプトのマリアの壁画もあって興味深いものでした。

sIMG_3110上京したついでに友人と恵比寿のsIMG_3111ウェステインホテル最上階のフレンチレストラン「ヴィクターズ」でランチを一緒にしました。このレストランは野菜を使った料理に凝っていて、オードブルはsIMG_3114「ウフブルイエのエスプーsIMG_3112マ、季節の野菜添え」(写真左):卵を泡立てたものがソースとなっていて野菜をつけて食べるというもの。見た目もすごく春らしく、きれいでした。次にカリフラワーのポタージュ(写真中央)、メインは「サーモンのスチームと帆立のハーブクリームソース」(写真左下)。デザートが変わっていて「野菜のパフェ」(写真右下)。かぼちゃやレンコンの薄切りを乾燥させたものが上に乗っているバフェで野菜がたっぷり入った濃厚な味のパフェでした(下のお皿もきれい!)。東京でのランチを満喫しました。

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