村田京子のホームページ – あべのハルカスへ

今日は連休最後ということで、あべのハルカスに行ってきました。お昼はハルカス14階のフレンチレストラン「エ・オ<ベルナール・ロワゾー・スィニャチュール>」へ。このお店はパリのレストランで有名なベルナール・ロワゾー(昔、パリのお店に行ったことがあります!)に師事した山口浩シェフ(神戸北野ホテル総料理長)のお店、ということで本格的なフレンチでした。お店の名前「エ・オ」はÉloge de l’Ombreの頭文字で、谷崎潤一郎が大好きなロワゾー氏が谷崎の「陰翳礼讃」にちなんでつけたフランス語名とか。確かに店内の照明はsIMG_2386すこし暗く、食卓に光があたるように工夫され、陰影をつけていました。アミューズ・グール(鱈の身をすりつぶしたもの、フランに鰻の小片が載ったもの、ケーク・サレ)、前菜(初ガツオにパプリカのソース、じゃがいもを薄くパリパリに焼いたものをイカスミで黒くしたもの:写真左)、人参のブリュレ(スープ:写真右)と、どれも手が込んでいて美sIMG_2387味でした!カツオのたたきを洋風にアレンジしたのは素晴らしく、人参のスープもコンソメがすごくよくとれていてのど越しも滑らかでした。メインはヘダイのポワレにアスパラガスなどの付け合わせで、あっさりとしたもの。デザートが面白く、苺とレモンのスプマンテが入ったsIMG_2389ガラス容器の周りに綿菓子(フランス語ではパパの髯 barbe papaと言うそうです:写真左下)が取り囲み、チョコのテントウムシもついていたり、と「子どもの日」らしい遊び心一杯のデザートでした。

満腹になった後、下の近鉄デパートで開催されている「古野幸治 作陶展」へ。夫が陶芸教室で学んでいる先陶器展生の作品を見に行きました(写真右)。今回は青がテーマのようで、ものすごくきれいな青や群青色の釉薬を使った壺やお皿で、粘土と磁器と両方使い、釉薬を塗る厚さによってきれいな色が出るかどうかが決まるそうです。しかも、釉薬を塗って焼き、また釉薬を塗り焼くという作業を何回も続けるそうで、思っていた色がうまく出るかどうかは焼けてみないとわからないとか。でも本当に美しい青でした!

ついでにハルカス美術館にも寄り、ピカソ展(ポスター)を見てきましposterた。ピカソの少年時代(10代で描いた絵は、天才少年としか言いようのない、正確なデッサンに驚きました)、「青の時代」(友人の自殺後、メランコリックな青い色調の絵を次々と描いた時代)、「バラ色の時代」(パリの「洗濯船」での芸術仲間との共同生活の時代で、恋人もできて心の安定を取り戻し、ピンクを主調とした絵を描き出した)、「キュビスムの時代」と、クロノロジックな構成の展覧会でした。特に印象に残ったのは、「青の時代」の少し前の《宿屋の前のスペインの男女》picasso(写真右)で、女性のスカートの群青色、空の水色など、美しい青が目に飛び込んで来ました(同じように青が美しい絵としてはもう一つ、《闘牛場の入口》という作品もありました)。また、キュビスムの後に新古典主義に回帰していることも興味深かったです。今日は本当に快晴で、ハルカスの展望台から大阪の景色を十分楽しむことができました。

HOME | PROFILE | 研究活動 | 教育活動 | 講演会・シンポジウム | BLOG | 関連サイト   PAGE TOP

© 2012 村田京子のホームページ All Rights Reserved.
Entries (RSS)

Professor Murata's site