村田京子のホームページ – フランス料理とフルートコンサート

奈良の会員ホテル登大路ホテルで、「料理とワインと音楽に酔いしれる夕べ」の会があり、夫婦で参加しました。ホテルは近鉄奈良駅から奈良公園に向かい、徒歩5分のところですが、小さなプレートがあるだけで、見逃すところでした(さすが隠れ家的な会員ホテル!)。ロビーのソファに座ると、まずシャーベット状のシードル酒を頂きました。同じ仏文関係の大先輩柏木先生ご夫妻やそのお友達もいらしており、私たちの席は10人ほどの大きなテーブルでした。19時から、柏木先生の乾杯のごあいさつの後、シャンペン(J. Lassalle Cuvée Préférence Brut Premier-Cru N.V.)で乾杯した後は、 佐々木シェフが腕をふるったフランス料理がでてきました。まずは、「フォアグラのソテーと松茸のポテトパンケーキ」。フォアグラは柔らかく美味で、シャンペンと良くマッチしていました。ワインもソムリエが特別に選んだもので、「オマール海老とノルウェーサーモンのサラダ仕立て」には白ワイン(モレ・サン・ドゥニ2011)、「ドーヴァーソールのベルシー」―非常に身のしまった舌平目でした!―には赤ワイン(Volney Premier Cru Les Santenots 2004)。茶色のソースなので、赤ワインの方が合うそうです。特に「特選牛フィレ肉のアキテーヌ」の牛フィレは絶品!さらにその付け合わせのキノコ類はフランスでも高級なセップ茸やジロール茸も入っていて歯ごたえがあり、ソースとマッチしており、さらに赤ワイン(Château Pape Clément 1993)が絶妙なおいしさで、皆、感激していました。総勢28名で、マグナムボトルが3本空いたそうです。

料理の後は松村容子さんのフルートと、南城愛さんのハープ演奏で、曲はモーツァルト、ビゼー、バッハなどのクラシックもあれば、ピアソラの曲(ギター演奏の代わりにハープ演奏で、高価なハープの腹を叩く、という現代的なもので面白かったです)、なつかしいシャンソン(「さくらんぼうの実る頃」や「ばら色の人生」)、最後は日本の曲(「赤とんぼ」「荒城の月」)とヴァラエティに富んだものでした。モーツァルトに「フルートとハープのためのコンツェルト」があるのは知りませんでした。18世紀後半から19世紀まで生きたフランスのジャンリス伯爵夫人(後に国王となるルイ・フィリップの養育係)がハープの名手でしたが、モーツァルトの時代、社交界の女性たちが「芸事」としてハープを習っていたので、モーツァルトも作曲したのでしょう。ハープは47弦もあるそうで、非常に夢幻的な音色を聞かせてくれ、「荒城の月」は前回の生駒でもピアノ伴奏で聞きましたが、ハープだとさらに奥行きが拡がり、夢想を掻き立てられました。フルートとハープの組み合わせは一見、意外ですが、実際にはフルートの澄んだ音色がハープでさらに強まるような気がしました。少しワインを飲みすぎましたが、本当に楽しいひと時でした(右の写真は松村夫妻、ハープの南城さんと)。

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