村田京子のホームページ – バルテュス展

都市美術館で開催されているバルテュス展に行ってきました。ピカソから「20世紀最後の巨匠」と言われたバルテュスはフランス、スイス、イタリアへと活動の拠点を動かす中で、彼独自の絵画世界を築きあげた画家です。特に、少女をモデルとした絵画が有名で、その代表作《美しき日々》(左図)などは鏡を持ち、そこに映った自分の顔を見ながらしどけなくソファに座っている少女の様子が描かれ、少女が大人の女の片鱗を見せ始める妖しげな魅力を放っています。猫が絵の中にしばしば描き込まれているのもバルテュスの特徴で、丸々と太った猫が少女の足元で餌を食べていたり、少女の座る椅子の背もたれに足をのせていたりしていますが、顔つきはひと癖ある(あまり可愛くない)表情を湛えています。猫が食卓で魚を食べている絵(右図)は、魚料理のレストランの看板とのこと。女の子はアンリ・マティスの娘がモデルだそうです。スイスで最大の木造建築と言われる「グラン・シャレ」のアトリエも展覧会場で再現され、日本人の奥さん(節子夫人)がいることもあって、バルテュスの着物、袴姿の写真もあり、着物姿もなかなか似合っていました。夕食は祇園近くの「丹くろ」というところで和風料理に丹波ワインを満喫しました。

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