村田京子のホームページ – 日仏文化講座のご案内
日仏文化講座CAF
女性初の「偉大なルポルタージュ作家」フロラ・トリスタン
開催日: 2014年6月10日
場所 神戸国際会館
コーディネーター CAF代表:長谷川富子・伊川徹・饗庭千代子
《案内》上記のタイトルで、村田が講座を担当しています。19世紀フランスには、スタール夫人やジョルジュ・サンド以外にも多くの女性作家が活躍しました。その中でとりわけ異彩を放つのが、フロラ・トリスタンです。彼女はマルクスに先駆けて国籍を越えた労働者たちの連帯を呼び掛け、労働者自らが労働組合を組織するべきだと訴えました。しかも、彼女自身が労働者階級出身であった点が特徴です。スペイン系の血を引くエキゾチックなフロラの美貌は、当時の人々を惹きつけ、『パリと地方の美人肖像画集』にもその肖像画(左図)が載っています。また、印象派の画家ポール・ゴーギャンの祖母でもあります。本講座では、日本ではほぼ無名に近いフロラ・トリスタンの数奇な生涯を紹介するとともに、ミシェル・ペローが「女性初の偉大なルポルタージュ作家」と呼ぶトリスタンの作品(彼女が単身、ペルーに赴いた時の旅行記『あるパリアの遍歴』)がどのようなものであったかを見ていきたいと思います。(講座案内リンク)

《報告》梅雨空のうっとおしい天気にも関わらず、50名以上の方々が本講座を熱心に受講して下さいました。フロラ・トリスタンはその波乱に満ちた人生、その著作に関しても、90分では全部話しきれず、彼女が「労働者階級の解放」を目指して戦った後半の人生における著作『ロンドン散策』『労働者連合』には触れる時間がありませんでした。しかし、彼女が父親の遺産を求めてペルーに単身向かった133日にわたる過酷な船旅などは、受講生の方々も息を詰めて聞いて下さり、後で「すごい女性ですね!」「こんな素敵な女性の存在を初めて知りました!」と感動の声を頂きました。これからも、こうした歴史に埋もれた女性の存在を紹介していきたいと思っています。講座の後、コーディネーターの先生方とランチをご一緒し、楽しいひと時を過ごすことができました。(講座ダイジェスト)

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