村田京子のホームページ – ローザ・ボヌール・アトリエ美術館

ローザ・ボヌール美術館(ビー城)

ローザ・ボヌールのアトリエ内部

 フォンテーヌブロー・アヴォン駅から1つ目の駅、トムリ駅から2,5キロのところにローザ・ボヌールがアトリエとして使い、約40年にわたって住んだビー城があります。ボヌールは女友達のナタリー・ミカとその母親と3人の女所帯で一つの家族として生きてきました。ナタリー亡き後はアメリカ人の肖像画家アンナ・クランプクと同居し、ボヌールの死後、クランプクが彼女の伝記を書いて後世の人々に彼女の記憶を残したばかりか、その作品を保存し、それが現在は美術館として公開されています。ボヌールは「男装の画家」として有名でしたが、彼女が愛用した青のスモックにズボン、帽子が保存されています。
 ボヌールは自らがモデルとした動物(鹿など)は剥製にしてアトリエ(トイレにも)に飾っていました。

インディアンの装束

ローザ・ボヌールの肖像画

 1889年のパリ万博の時に、その目玉としてアメリカのバッファロー一座のインディアン(ネイティヴ・アメリカン)・ショーが開催されました。ボヌールはバッファロー・ビルことコディ大佐と親しくなり、さらにインディアンたちに興味を持って、当時、レッド・スキンズと呼ばれていた彼らのテントに泊まり込んでそのデッサンを描きました。彼女は彼らを「白人の簒奪者によって絶滅する運命にある」種族とみなし、深い共感を抱いていたのです。彼らはボヌールへの感謝の印としてその装束一式を彼女に贈ったそうで、それがアトリエに展示されていました。右はアンナ・クランプクが描いたボヌールの肖像画。
 館の中庭は広い芝生となっていて奥には森に通じる小道があって、毎日ボヌールは森を散歩していたそうです。都会の喧騒から離れて、本当に静かで空気のきれいな所でした。

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