村田京子のホームページ – フォンテーヌブロー城とローザ・ボヌールの絵画

フォンテーヌブロー城

フォンテーヌブロー城図書館

 

2013年6月19日にフォンテーヌブロー城を訪れました。この城はフランス・ルネッサンスの発祥といわれる宮殿で、フランソワ1世の回廊が有名です。さらにはナポレオン1世、ナポレオン3世とウージェニー皇后が愛した城で、それぞれの間がすべて同じ模様に統一された布張りの椅子、タペストリーでその豪華さに目を奪われました。レオナルド・ダ・ヴィンチやフォンテーヌブロー派の絵画の数々が残され、ヴェルサイユ宮殿よりは素朴な感じで、ゆっくり回って見るのにちょうど良い規模の宮殿でした。城の中の図書館が充実していて、ここで何時間もゆっくり本を紐解いていたような気がします。

 

 

《オーヴェルニュ地方の干し草刈り》

このフォンテーヌブロー城には一般には公開されていない「ローザ・ボヌールの間」があり、ローザ・ボヌール友の会のフルキエ会長のご厚意により、特別に見せてもらいました。ボヌールの代表作《馬市》はニューヨークのメトロポリタン美術館に、《ニヴェルネー地方の耕作》はオルセー美術館にあります。フォンテーヌブロー城にはボヌールが動物を様々な角度から描いたデッサン(犬や猪、羊、ライオンなど)があり、それぞれ眼の表情が個性的です(ボヌールは「眼は魂の鏡」とみなし、眼の表情に力を入れていました)。大作としては、サロンで金賞を獲得した《オーヴェルニュ地方の干し草刈り》が保管されていました。ボヌールは人の顔はあまりはっきり描かないのが特徴ですが、この絵では知人男性を描いたそうで、非常に丁寧に顔の表情を描いています。

ローザ・ボヌールは19世紀後半ではフランスに限らず、イギリス、アメリカ全土にその名前が知れわたった著名な動物画家でしたが、今や忘れられた存在となっています。その復活を願って、ローザ・ボヌール友の会をフルキエさんが立ち上げたそうです。日本にも彼女の絵が展示されることを願っています。

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