フリブールは、ピアニストのフランツ・リストと、彼と駆け落ちしたマリー・ダグー夫人が立ち寄った町として知られ(ジョルジュ・サンドもこの後、リストとダグー夫人に合流し、シャモニー旅行を楽しんだ)、それにちなんでフリブールのカテドラルで、リストの曲をパイプオルガンで演奏するコンサートに招待されました(左:プログラム)。まずは教会の上の階にあるパイプオルガン(写真)の音の出し方などの説明を聞き、その後、サンド、ピクテ、マリー・ダグー、ラムネーのテクストをFrançois Rocherさん(写真)が朗読する傍ら、オルガン奏者のSimon Peguironさんが曲を演奏する、という趣向。曲はバッハのカンタータをリストが編曲したものや、リストの「田園」、ラムネー神父のメロドラムの中からとった、リストの死者への祈祷曲、バッハのレクイエムなどが演奏され、荘厳なオルガンの音がカテドラル中に鳴り響いていました。音楽が多くの人の魂に響く、というのを実感しました。
ステンドグラスを通した光の反映がちょうど、カテドラル内の聖人像の近くでゆらめいていて(写真)、夢幻の世界に誘い込まれそうになりました。