村田京子のホームページ – サンドの故郷ノアンの館

sIMG_3278国際シンポジウムの一環で、ジョルジュ・サンドの住んだsIMG_3284ノアンの館に行きました(写真左)。サンドはこの館でその著作の殆どを執筆し、ショパンと一緒に暮らしたのもこの館で、19世紀を代表する作家バルザックやフローベーsIMG_3290ル、ピアニストのリスト、その恋人マリー・ダグー夫人や画家のドラクロワなどもこの館に滞在しています。以前から訪れたかったのsIMG_3297ですが、交通が不便(バスが一日数本しか走っていない)で、なかなか行けず、今回初めての訪問となりました。学芸員さんが説明してくれ、まずは台所ノアン2(写真:銅鍋が並んでいます)から始まり、客を迎えた豪華な食堂(写真:展示では招待客の名前も記されていました)、寝室(写真:すべて同じ可愛いピンクの花柄生地で統一されています)、書斎、サロン(写真:隅にはピアノが置いてありましたが、残念ながらショパンが使っていたものとは違うそうです)、ノアン1sIMG_3302そしてマリオネット(写真右下)とその劇場(写真隣)。息子のモーリスが人形を作り、サンドが衣装を制作、ショパンが即興で演じたIMG_3307というものsIMG_3311で、友人たちや村人を招待してマリオネット劇をしたそうです。2階にはさらに息子のモーリスが収集した石や蝶の標本が置かれ、あたかも生物学教室にいるような印象を受けました(写真2枚)。サンドも鉱物・植物・鳥など自然界には非常に興味を持ち、それは彼女の作品(『おばあさまのコント』など)によく現れています。昼食は館の敷地内のレストランでAssiette des Bessons sIMG_3318sIMG_3321(写真:「双子の料理」:『愛の妖精』に登場する双子の男の子ランドリーとシルヴィネを指すベリション方言Bessonsに因んだ料理名)を頂きました。ワンプレートに地元料理、パテ・ド・パック(すり潰した肉をパイ皮で包んだもの、パックはイースターのことで、卵と関係しているのでゆで卵が入っている)にランティーユ(豆)が載っていました(写真:サンド研究の重鎮ベアトリス・ディディエ先生、アナベル・レア先生たちと)。午後からはこの敷地内のグランジュ(納屋)でシンポジウムが行われました。本来はノアンの館の屋根裏部屋が会場でしたが、猛暑のため、急遽、場所が変更されました。暑さには苦しめられましたが、一日、ノアンの館で過ごすことができ、幸せな気分です。

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