村田京子のホームページ – 「クロード・モネー風景への問いかけ」展

ポスター京したついでに、アーティゾン美術館で「クロード・モネ―風景への問いかけ」展(ポスター)を見に行ってきました。今回はアーティゾン美術館所蔵の絵だけではなく、オルセー美術館からモネの絵が多くきていて、充実したモネ展でした。

「風景」ということで、ル・アーヴルやアルジャントゥイユ、トルーヴィル、エトルタや、ジヴェルニーなどフランス各地の自然風景だけではなく、ロンドンのテームズ川、ヴェネチアの幻かささぎ想的な風景、蒸気機関車が入って来るサン・ラザール駅の現代的な風景、さらにルーアンの幻想的な大聖堂の朝(青い空)と夕方(オレンジ色の光が射している)を描いた有名な絵もありました。自然風景で気になったのは《かささぎ》(右図)で、エトルタの雪の光景(太陽の光を反射する一面の白い雪の光景)で、画面中央より左寄りのところに、雪の地面に立てかけられた梯子の上に、頭が黒でお腹が白の鳥「かささぎ」がちょこんと止まっています。さらに雪の上にはその影も描かれています。浮世絵の雪景色に影響されたそうですが、モネがタイトルを《雪景色》とせずに、なぜ《かささぎ》にしたのか、知りたいところです。

Monet_Luncheon人物画としては、ポスターにある《日傘の女》は、日傘をさした女性が画面中央に大きく描かれていますが、顔の表情はほとんど見分けられません。むしろ、風にたなびくスカーフや、はためくスカートの裾によって、空気の息吹が感じられました。もう一つ、《昼食》(左図)という絵(これは、初めて見る絵でした!オルセー美術館所蔵なので、オルセーに行った時に見たはずですが、全く記憶に残っていませんでした)では、モネのアルジャントゥイユの家の庭が描かれ、テーブルの足元では、麦藁帽子をかぶったモネの長男ジャンが、積み木遊びに熱中していて、画面奥の右手から二人の女性がこちらに向かっています。さらに、木の枝にはリボンのついた麦藁帽子がかかっていて、もう一人女性がいることが暗示されています。のどかな家族の一コマを覗いたような気がしました。

モントルグイユ《パリ、モントルグイユ街、1878年6月30日の祝日》(右図)では、パリ万博の開催を祝って、窓辺に差しかけられた無数の三色旗がはためき、街路には群衆がひしめきあっている様子が描かれています。人物像は、近くから見ると一刷毛で描かれているようなのに、遠くから見ると密集した人間の集団に見え、その活気が伝わってきそうです。風にはためく三色旗を見ても、つくづくモネは「風の画家」であったのだと実感しました。

モネの他にも動物画のトロワイヨンや風景画のシスレー、コロー、印象派のルノワールの絵などもありました。美術館は予約制でしたが、大勢の鑑賞者が押し寄せていて、日本におけるモネ(印象派)の人気が窺い知れました。

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